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宅配便の再配達はなぜ起こる?受取方法と統計の読み方

宅配便を一度で受け取れない流れと、宅配ボックス・置き配などの受取方法を整理します。2025年10月の再配達率8.3%について、月次サンプルと全国の年間個数を混同しない読み方を解説します。

宅配便の再配達はなぜ起こる?受取方法と統計の読み方

この記事でわかること

  • 2025年10月の約8.3%は対象6社の月次サンプルの値
  • 月次の率を全国の年間取扱個数に掛けて、実測の再配達個数とは呼べない
  • 受取方法を選ぶときは荷物・住宅・サービスの利用条件を確認する

宅配便を一度で受け取れず、再配達を依頼した経験がある人は少なくありません。再配達は、単に受取人のマナーだけで起きる現象ではありません。ECで注文される荷物が増え、配達する時間と受け取る人の在宅時間が合わず、受取方法の選択肢も変化しているためです。

国土交通省の2025年10月の調査は、対象6社のサンプル3,413,494個のうち、再配達281,719個、約8.3%と示しています。全国の年間取扱個数へそのまま掛け算する値ではありません。調査月とサンプルの範囲を分けることが重要です。

再配達が生まれる基本の流れ

宅配便は、荷物を営業所や物流拠点から配達先へ運び、指定された住所で受取人へ渡すことで完了します。配達員が訪れた時点で受取人が不在だったり、置き配や宅配ボックスを利用できなかったりすると、持ち戻りが発生します。

その後、受取人が日時や場所を指定して、配達員がもう一度荷物を運びます。これが再配達の一例です。必ず一往復だけになるという定義ではありません。荷物を再び運ぶため、配達時間、車両、燃料、仕分けなどの負担が増えます。

調査の母数と年間取扱個数を分ける

同じ発表には、令和6年度の宅配便取扱個数が約50億個という背景説明もあります。しかし、月次のサンプルの再配達率と、全国の年度全体の取扱個数は、期間も集計範囲も違います。

「50億個×8.3%」という計算はできても、それを全国の年間再配達個数の実測値と呼ぶことはできません。負担を読む場合も、まず調査で実際に数えた個数を確認します。

公表値対象の違い
約8.3%2025年10月、対象6社のサンプルでの再配達率
281,719個同じ調査の再配達個数
約50億個令和6年度の宅配便取扱個数という別の年度集計

配達時間と在宅時間が合わない

配達は日中に行われることが多い一方、受取人が仕事や学校で家を空ける時間も日中に集中します。指定できる時間帯が限られていれば、受け取れる日と配達できる日が合わないことがあります。

さらに、注文時に登録した住所が自宅であっても、実際には勤務先や外出先にいる場合があります。家族が在宅していても、インターホンに気付かない、受け取れる荷物の条件が分からないなど、受取人の生活時間だけでは説明できないずれもあります。

受取方法が多様化している

再配達を減らす方法として、宅配ボックス、宅配ロッカー、置き配、営業所や店舗での受け取り、日時指定などがあります。国土交通省の再配達率の発表は、宅配ボックスや置き配の普及など、受取方法の多様化の重要性を示しています。

受取方法仕組みの特徴
宅配ボックス配達員が在宅を待たず、設置された箱へ入れる
宅配ロッカー集合施設や駅などの共用設備で受け取る
置き配指定された場所に荷物を置く
店舗・営業所受取自分が移動して受け取る
日時指定在宅できる時間帯へ配達を寄せる

利用できる方法や条件は、住宅、荷物、契約、事業者によって異なります。置き配の補償や保管条件などを一律に断定せず、利用時は各サービスの案内を確認する必要があります。

再配達率の読み方

再配達率8.3%は、対象6社が2025年10月に調査したサンプルのうち、再配達となった割合です。荷物の8.3%が必ず二度目の配達で届くという意味ではありません。調査対象の事業者、地域、月によって値は変わります。

2025年10月は2024年10月の約9.0%から0.7ポイント減り、2025年4月の約8.4%からも0.1ポイント減りました。数字が下がった背景には、置き配や宅配ボックスなど受取方法の変化、日時指定、利用者への周知などが考えられますが、単一の施策だけで説明することはできません。

再配達率の低下を、特定の一つの受取方法の効果量と扱うこともできません。発表は複数の取り組みを挙げていますが、この調査は方法別の比較実験ではありません。

まとめ

宅配便の再配達は、不在だけでなく、ECによる荷物の増加、配達時間と在宅時間のずれ、受取方法の選択肢と関係しています。2025年10月の再配達率は約8.3%でしたが、宅配便の母数が大きいため、物流への負担は割合だけでは判断できません。

宅配ボックス、ロッカー、置き配、店舗受取、日時指定など、受け取り方は多様化しています。生活環境と荷物の条件に合う方法を選べることが、再配達を減らす仕組みの一部になっています。

よくある質問

Q. 再配達率8.3%は、全ての宅配便で同じですか?

同じではありません。調査月、地域、対象事業者などによって変わるため、国土交通省の調査条件と一緒に読みます。

Q. 置き配を選べば必ず再配達はなくなりますか?

必ずなくなるとは限りません。荷物の種類、建物の条件、指定場所、サービスの利用条件によって、置き配を使えない場合があります。

Q. 宅配便の荷物は年間どれくらいありますか?

国土交通省の資料では、宅配便の取扱個数は約50億個とされています。年度や集計範囲によって変わるため、具体的な数字には対象時点を付けて確認します。

参考資料・出典