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録音した自分の声が変に聞こえるのはなぜ?

「自分の声じゃないみたい」と感じるのは、普段は空気伝導と骨伝導が混ざった音を聞いているためと考えられています。録音は空気伝導が中心で、マイクの位置などの影響も受けます。

録音した自分の声が変に聞こえるのはなぜ?

この記事でわかること

  • 普段の自分の声は、空気伝導と骨伝導が混ざった音として聞こえる
  • 録音された声は空気伝導が中心で、骨伝導を含まない。ただし、マイクの位置などの影響も受ける
  • 録音した声が普段の声と違って聞こえることは知られている。慣れで軽減できるかは、この記事の資料では確認していない

「録音した自分の声を聞いたら全然違う声でびっくりした」という経験はありませんか。高すぎる・細すぎる・なんか変——この違和感は、音が体の中を伝わる経路の違いと、録音側の条件によって生じると考えられています。

普段の声と録音の声はなぜ違うのか

音が耳に届くルートには、大きく2つがあります。

空気伝導:声帯でつくられた音が、口から空気を伝わって耳に届く経路。

骨伝導:声帯の振動が頭の骨や軟組織を通じて耳へ伝わる経路。自分の声を出すときに、空気伝導に加わる成分です。

自分の声を話しながら聞くとき、私たちはこの2つのルートが混ざった音を聞いています。Kimura & Yotsumoto(2018年)は、骨伝導を、空気伝導に加わる、自分の声の聞こえ方に重要な成分と考えられてきたと述べています。「骨伝導は低音を強調するため、自分の声は低く響いて聞こえる」という説明について、Kimura & Yotsumotoは「言われていること」として紹介し、Orepicら(2023年)は骨伝導がローパスフィルタとして働くと「想定されている」と述べています。

録音の声は、普段聞く声とは違う

マイクで録音された声は、空気伝導が中心の音です。骨伝導の成分は含まれません。

そのため、録音された声は普段自分で聞く声とは異なります(Kimura & Yotsumoto, 2018年)。同研究は、録音は口の近くで行われるため、音が歪むことがあると指摘しています。同じ研究の実験1(日本人大学生10人)では、8人が録音そのものではなく加工した声を自分の声に最も近いと選び、2人は録音を選びました。研究全体の結論は、全員に共通する加工はなく、個人差が大きいというものです。

聞こえ方経路特徴
自分が普段感じる声空気伝導+骨伝導骨伝導が加わる
録音された声空気伝導のみ骨伝導を含まない。マイクの位置などの影響も受けうる

骨伝導ヘッドフォンとのつながり

骨伝導ヘッドホンは、振動を頭の骨に伝えて音を届ける方式で、Orepicら(2023年)の実験でも使われています。

慣れることはできるか

録音した声への違和感が、繰り返し聞くことで薄れるかどうかは、この記事で確認した資料では示されていません。

録音を聞く機会の多い人とそうでない人で、自分の声の聞こえ方に個人差が出る可能性があると、Kimura & Yotsumoto(2018年)は述べています。録音の声が「本当の声」と決まるわけではありません。

よくある誤解

「録音の声の方が悪い声」ではない

録音を聞いて違和感を持つことと、声質の良し悪しは別の問題です。他人がどう感じているかは、この記事の資料では確認していません。

まとめ

録音した自分の声が変に聞こえるのは、普段は空気伝導と骨伝導が混ざった声を「自分の声」と認識していることが一因と考えられます。録音は空気伝導のみの音で、マイクの位置などの影響も受けることがあります。録音した声が普段の声と違って聞こえることは知られています。

よくある質問

Q. 電話の声もなんか違うと感じるのも同じ理由ですか? A. 録音の違和感と同じ理由かどうかは、この記事の資料では確認していません。従来の電話サービスでは、伝送する周波数帯域が300Hz〜3.4kHzに制限されていたと、OKIの技術資料(2009年)は述べています。同資料は、より広い帯域を伝える広帯域音声サービスの普及にも触れています。

Q. 骨伝導イヤホンは普通のイヤホンより良いですか? A. どちらが良いかは、この記事の資料では確認していません。製品や使い方によって異なるため、各製品の説明を確認してください。

Q. 自分の声が嫌いな人はどうすればいいですか? A. 録音を聞いて違和感が薄れるかどうかは、この記事の資料では確認していません。違和感があることと、声質の良し悪しは別の問題です。

参考資料・出典